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連合と連辞

言語は体系をなしています。

音韻体系で言えば,タイ語の
という音が日本語の「ア」と似ているとしても,その「価値」は違う。


「ア」はそれ以外の4母音(イウエオ)と対立しているのに対し,

タイ語の
は,タイ語のそれ以外の8母音,そして短母音-とも対立している。


は日本語の「カ行」の子音に似ているけれど,

は無気音として,有気音のข ค と対立をなす。


一方,「カ行」のほうは,無声音として,有声音の「ガ行」と対立をなしている。

個別には似ていても,それが「体系」の中で持っている「価値」は異なります。



語彙の体系も似たようなことが言えます。

日本語の大きい/小さいと,タイ語のヤイ/レックは意味的に似ているけれども,日本語には別に「太い/細い」という言葉があるのに対し,タイ語は「太い/細い」という意味も,「ヤイ/レック」で表す。

タイ語の「ヤイ/レック」のほうが,日本語の「大きい/小さい」よりも意味が広いと言えるでしょう。


一つの言葉は,その言葉を取り囲む反対語,同義語,関連語などとの関係で,その意味が決まる。


このような関係を連合関係と言ったりします。


一方,言語は線状性をもつ。

言語は音声ですから,音のつらなりの形で表出される宿命にあります。


そして,前後にどのような言葉が来るかによって,意味が決まります。


たとえば,ผมという言葉。

「私(男)」という意味と,「髪」という意味があり,前後の文脈によってどちらかの意味になる。

「背が高い」という言葉があとにが来れば,「私」になり,

「長い」という言葉があとに来れば,「髪」になる。

このような前後の単語との関係を「連辞関係」と言います。


単語を暗記するとき,このような語彙体系をふまえることが有効な気がします。

たとえば,形容詞や動詞を覚えるときは,反対語のペアで覚える(連合関係)。

あるいは名詞+形容詞,名詞(主語)+動詞,動詞+名詞(目的語)など連辞関係のセットで覚える。

「大きい,長い」を覚えるなら,「小さい,短い」もいっしょに覚える。

「煙草」を覚えるのなら「吸う」もセットで覚えるなど。

今後の提出順では,これらも考慮したいと思います。

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