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バンコク便り~エイズ(2006/11/23記)

 出張四日目,前日の豊かなチャンブリー県から一転して,バンコクのスラム街に行きました。
 その中心にあるのが,
HDF(The Human Development Foundation)という施設。
 孤児,捨て子,親の虐待を受けた子どもなど220人の不遇な子どもたちのための施設です。住居,食事などを無料提供するだけでなく,一般の学校に通えない子どものために私設の学校も運営しています。
 Father Joeという牧師さんが創立したものですが,いまではいろいろなところから寄付を受けているようです。

 4階建ての建物の一階は,
エイズ患者(成人)のためのホスピスも兼ねている。

 タイはアジアの中でもエイズ感染者が多い国で,案内してくれたタイ人に聞くと,感染者は

600万人 

 タイの人口が7000万弱ですから,なんと10%近くが感染していることになる。
 いくらなんでも多すぎると思ってネットで調べてみたのですが,最新データはよくわからない。少なくとも100万人は超えているようです。それでも日本の1万人,韓国の4000人に
比べると桁違い。

 なぜタイにこんなにエイズが多いのか。

 当初は同性愛者の間で広がったようです。タイはオカマ天国。私が泊まったホテルのそばに有名なオカマショーの劇場があります。2002年,私が初めてタイを訪れたとき,見物したことがあります。観客の大部分は外国人。それも日本のおばさんツアーが多かった(半分以上)。
 その後,同性愛者から異性感染し,注射の回しうち,母子感染などで広まっていったようです。

 私設学校の授業風景も見学したのですが,小学校低学年から18歳まで,幅広い学年の子どもたちが,水準別に2クラスにわかれて授業を受けていた。
 中に数人のエイズの子どももいて,一見して痩せこけていて,具合が悪そう。治療薬の副作用のため,頭痛や集中力減退に悩まされているそうです。

 17歳の青年に話を聞きました。なぜこの施設に来たのかはちょっと聞けませんでしたが,後で案内の人に聞くと,どうも少年院から出てきて一般の学校には通えないらしい。
 将来の夢を聞くと「
警察官」。

「どうしたら夢が実現できるかな」

「まず,ここで勉強して,読み書きできるようになる。
それから,
正しい人になって,みんなに認められるようになる。
そして警察官の試験を受ける」

 うっ,うっ。

 なんと健気な答えではありませんか。

 前日,ルビーの町では、中学校3年で高校水準の数学を修了し,NBAでバスケットボールの選手になるために英語の勉強をしているという,前途洋々の少年にインタビューしました。

 なんという落差。めまいがしそうでした。

 この施設,牧師さんが始めたものですが,仏教国タイで,キリスト教を強制するわけでもなく,純粋に不遇な人々を助けようとしているのだそうです。
 私はもともとキリスト教が嫌いなのですが,こういうひたむきな奉仕活動には頭が下がる思いがします。

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