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ゲテモノ(2006/7/22記)

 タイ出張は,行くのに時間もかかるし,飛行機の便の関係で早朝出発とか,機内泊とかになって大変ですが,タイ料理の魅力があって,私にとっては出張が楽しみです。

 タイ料理は,まず食材に珍しいものが多くて,挑戦しがいがある。

 今回も,いろいろなものを食べました。

今回も,いろいろなものを食べました。その中でもきわめつけは

 
カブトガニ(写真)

 三日目の夜,「庶民的な食堂に行きたい」という私のリクエストで,半分屋台のような海鮮料理の店に行きました(肉もあったけど)。
 トムヤムクンや,名もわからない野菜の入ったサラダに続いて出てきたのが,カブトガニの丸焼き

 「生きた化石」と言われ,日本では天然記念物に指定されていますが,東南アジアには掃いて捨てるほどあるらしい。さしわたし20センチ以上の大物で,これは食べでがありそうだと思ったものの,ふた(甲羅)をあけてみると中はがらんどう。

 これ,どこを食べるんだ?

 実は,カブトガニ,肉は食べずに(といってもほとんどないが),だけを食べるのだそうです。見ると甲羅の内側に一面,黄土色のつぶつぶが張りついている。その卵をスプーンでこそげおとして,未成熟マンゴを刻んだ薬味で食べる。したがって,カブトガニはメスだけ食べるとのこと。
 見た目の立派さに比べて,内実の乏しい食べ物です。

 さて,味はというと……。カニ味噌とはぜんぜんちがう。特別な匂いとか食感もなく,まあ,海の生き物の卵だなあ,という無難な味。

 値段は一匹200バーツ(600円)。タイ人にとってはかなりの高級料理ですが,天然記念物が600円とは安い!
 タイは宗教のタブーもないし,いろんなものを食べるようです。その食堂のメニューにも,雷魚,ワニなどの珍しいものが並んでいました。中国から渡ってきた華僑が多いということもあるんでしょうか。

 前日,いっしょに食事をした駐在員夫人は,ちょっと前にタイの在来市場にいったときのことを話してくれました。肉,野菜など一般的な食材に加え,カエルなどの爬虫類,ひらべったい甲虫……。雑多な食材が並んでいて,正視に耐えなかったそうです。

 タイ料理は奥が深い。ファイトが沸いてきました。

 さて、その日の夜,タイ出張のもう一つの楽しみ(?)である駐在員クラブに行ったときのこと,隣に座ったタンクトップのアガシが,しきりに背中をかゆがる。

「蚊でもいるんじゃないの?」

 暗がりに目をこらすと,はたして,いました。壁にお腹を膨らませている一匹の蚊が。
 私が身をのりだしてつぶそうとすると,

「マイダーイ!(だめ! アンデ!)」

 アガシが私の手首をひっしと掴む。

「かわいそうだから殺さないで」

「……」

 仏教の国,タイ。

 不殺生の国,タイ。

 蚊も殺さない微笑みの国,タイ。




 じゃあなんで甲虫を炒めて食うんだ?

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