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物語を読む~アリとコオロギ②


「アリとコオロギ」の後半です。

現代では「子どもにとって残酷すぎる」という理由で,原話の結末が変更される例が多い。「アリとセミ」の原話は,ギリシャ語版から訳した岩波文庫によれば以下のとおり。

冬の一日,アリは夏の間にためこんだ穀物を穴倉から引っぱり出して,乾かしていた。腹をすかせたセミが来て,露命をつなぐため,自分にも食物を少し恵んでくれ,と頼みこんだ。
「夏の間,一体何をしていたのかね」と尋ねると,
「怠けていたわけではない。忙しく歌っておりました」とセミは答える。
アリは笑って,小麦をしまいこみながら言うには,
「夏に笛を吹いていたのなら,冬には踊るがいい」

タイ版では,アリがコオロギに食べ物を分け与えたうえで,コオロギが改心するという終わり方なっています。

「セミ」→「コオロギ」の改作がどこの国の人によって行われたのかはわかりませんが,改作者は必ずしも昆虫の生態にくわしくなかったようですね。セミは夏の昼間に樹上で鳴きますが,コオロギは夜行性で地面に住み,鳴くのは夏の終わりから秋。この「タイ版」でも,夜行性で地上生活者のコオロギが,昼間に木の上で歌を歌っている,という生物学的矛盾もあります。

そもそも,タイには夏と冬がない! 

ま,そういう細かいところは気にせず読んでみましょう。

หน้าหนาว ปีนั้น อากาศ เย็น มาก

จิ้งหรีด หา อาหาร ไม่ได้ 

อด อาหาร ผอมโซ



その年の冬はとても寒かったです。

コオロギは食べ物を見つけられませんでした。

飢えて,やせこけました。



จิ้งหรีด ไป หา มดดำ

"หิว จัง 

ขอ อาหาร ฉัน กิน บ้าง สิ"

มดดำ เปิด ประตู 

จิ้งหรีด เข้า ไป ใน บ้าน



コオロギは黒アリを訪ねました。

「とてもお腹がすいた。

何かぼくが食べるものをくださいな」

黒アリはドアを開けました。

コオロギは家に入っていきました。



มดดำ พูด ว่า

"เรา จะ ให้ เธอ กิน อาหาร"

"แต่ เธอ ต้อง ทำงาน นะ"

จิ้งหรีด ตอบ ว่า

"ขอบใจ 

ต่อไป ฉัน จะ ไม่ ขี้เกียจ"



黒アリがこう言いました。

「ぼくたち,きみに食べ物を食べさせてあげる。

「でもきみ,働かなきゃいけないよ」

コオロギはこう答えました。

「ありがとう。

これからは,ぼく,なまけないよ」



赤字は,基本1000語に含まれていない単語です。

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